No.1・最高表現の判断の経営判断ポイント
No.1・最高表現の判断の経営判断ポイント

1. 絶対NGの最上級表現リスト

以下の単語・フレーズは、広告・商品ページ・SNS投稿・KOL素材のいずれにも使用できません。漢字表記だけでなく、英語・数字での表現(No.1、#1、First)も同様に規制対象になります。

表現の種類NG例判定代替案
最上級形容詞最高・最强・最佳・最优・最低(価格)・最好全面NG高品质・优秀・优惠
順位表現第一品牌・行业第一・全国第一・业界TOP1全面NG知名品牌・广受认可
絶対確定表現绝对・一定・必定・保证(効果の保証)全面NG通常・多数の場合・ご満足いただけるよう
完全性の表現完美・完全・彻底(解决)・100%(効果)全面NG全面的・総合的・幅広く対応

2. 例外的に使える条件:「根拠付きNo.1」

実務上、広告法違反リスクを最小化した上で「首位・第一」に類する表現を使える場合があります。ただし条件は極めて厳格です。

特定の調査機関・期間・地域・カテゴリを明確に限定した上で、第三者機関による調査結果として示す場合は許容の余地があります。

⚠️ 「根拠付き」でも摘発されたケース 「XX杂志读者调查No.1」と表示したケースで、調査対象が数百人規模・特定エリアのみだったとして「恣意的な調査を用いた誇大広告」と判定された事例があります。根拠の質・代表性も問われます。中国の規制当局は調査方法の妥当性まで審査します。

3. グレーゾーン:「業界初」「日本初」は使えるか

「业界首款(業界初)」「日本首个(日本初)」という表現は、最上級形容詞ではなく「時間的先行性」の事実表現として、条件付きで許容される場合があります。ただし以下の条件が必要です。

  • 「初」である客観的根拠が存在する(特許・技術文書・業界団体の認定など)
  • 「日本初」であれば日本市場における事実であることが証明できる
  • 「業界初の技術を使った最高品質」などと最上級と組み合わせない

販売実績の事実を示す「シェアNo.1」は、以下の条件が揃えば使用可能とされています。ただし実務上は非常にリスクが高く、大手でも摘発事例があります。

4. 実際の摘発事例(参考)

No.1・最高表現の判断の実務チェックフロー
No.1・最高表現の判断の実務チェックフロー

5. 安全なブランド訴求の設計方法

「最高品質」と言えなくても、ブランドの優位性を訴求することは十分可能です。以下のアプローチが有効です。

  • 数字で語る:「累計XX万個販売」「XX年の製造実績」「XX項目の安全テスト合格」
  • お客様の声で語る:「满意度调查92%のお客様が高評価(XXX名調査・2025年)」
  • 産地・製法で語る:「日本製・職人手作り・〇〇産原料使用」
  • 認証で語る:「ISO認証取得・GB規格準拠・〇〇機関認定済み」
  • ストーリーで語る:「1923年から100年続く同じ製法」(歴史の事実)

6. 最上級表現を事実表示へ戻す

「最高」「第一」「唯一」に近い表現を見つけたら、言葉を弱めるだけでなく、何を事実として伝えたいのかまで戻って修正します。

  • 本文、画像、字幕、ハッシュタグ、KOL台本から絶対・唯一・首位を示す表現を抽出する。
  • 比較対象、調査主体、対象期間、計算方法が特定できるか確認する。
  • 受賞名や認証は正式名称と対象商品を正確に表示し、優位性へ飛躍させない。
  • 根拠を示せない表現は、成分、仕様、使用場面など検証可能な事実へ置き換える。
  • 根拠資料と表示期間を記録し、期限切れの実績表示を停止する。

7. 受賞・実績表示を使う場合の境界線

権威ある外部機関から正式に授与された「最優秀賞」「金賞」等の賞号そのものを引用する場合は、受賞事実の表示として認められます。ただし「だから最高の商品」という論理への展開は別途違反になります。

家電メーカーがKOLに「行业第一のXX」という表現を含む台本を渡して投稿させた。KOLの投稿が摘発され、調査の結果、台本を提供した広告主にも連帯責任が問われた。

中国広告表現チェック 最上級表現 No.1表現 摘発事例 グレーゾーン ブランド訴求

8. 結論:「No.1・最高」は原則NG、ただし例外あり

中国広告法第9条第3号は、「広告において最高・最強・最佳・最優・第一などの最上級用語を使用してはならない」と明記しています。注目すべきは「比較対象があるかどうかに関わらず禁止」という点です。「市場調査によると顧客満足度No.1」であっても、その調査方法・対象・時期を厳密に公示しない限り、違反と判断されるリスクがあります。